コンテンツマーケティングの手法のひとつである「オウンドメディア」。
ユーザーに有益な情報を発信し続けることで企業や商品への信用や信頼を育成し、利益につなげます。
ここではオウンドメディアの意味や期待される役割、オウンドメディアライターの報酬相場や必要とされるスキルについて紹介します。
Contents
オウンドメディアとは
オウンドメディアとは、「企業が公式HPとは別の自社Webサイトやブログなどを通して、消費者(ユーザー)に向けて情報を発信する媒体」のことをさします。
広告などは「ペイドメディア」と呼ばれ、また「アーンドメディア」は消費者(ユーザー)が情報源となり、口コミサイトやSNSなどから信用や評判を得るものです。 どれも「企業を知り商品を買ってもらう」ことに対して有効な手段ではありますが、「アーンドメディア」は企業がコントロールすることはできません。消費者それぞれが思うままにレビューを書いたり口コミを広めるわけですから、企業にとっては良い面も悪い面も持ち合わせています。
その点「オウンドメディア」では、自社が情報を発信するため100%コントロールできるメリットがあります。
オウンドメディアをまずは「ユーザーお気に入りのサイト(ブログ)」にする
何を発信する?
オウンドメディアが消費者(ユーザー)に向けて最も発信するべき内容は、売りたい商品の紹介ではありません。商品やサービスの購入ターゲットとなるユーザーに向けて、ユーザーがその商品やサービスを必要とする背景にある、知りたい情報をたくさん発信します。
例えば化粧品の会社であれば、オウンドメディアでは肌の悩みに関する記事や食事で摂るべき必要な栄養素、おすすめのレシピや体の不調を整えるストレッチや運動方法などの記事を載せます。これらは一見化粧品とは直接関係がなさそうな記事もあり、ひとつの記事を読んだユーザーが「この会社の化粧品を買おう!」と思うには至らないことが多いでしょう。
ですが「ユーザーが知りたいあれもこれも」が載った記事がたくさんあるオウンドメディアを気に入ってもらうことが重要ですから、それでいいのです。
企業はさておき、まずはその企業のオウンドメディアを好きになってもらうことが成功への第一歩です。
オウンドメディアには質の高い記事が必要不可欠
オウンドメディアはその企業に対するユーザーの「信用」「信頼」「好意(ファン)」を得るために情報を発信します。ですからユーザーが知りたい情報をしっかり把握し、それを網羅する記事を積み上げていかなければなりません。
反対に、ユーザーにとって欲しい情報がないオウンドメディアは必要とされません。情報発信元の企業にも関心を持たれず顧客は増えるどころか減る可能性もあります。
オウンドメディアの成功にはペルソナ設定やSEO対策なども必要とされ、情報を網羅した質の高い記事でユーザーの信頼を得ていかなければなりません。
オウンドメディアが期待される役割
さて、ユーザーにとって「知りたい情報がたくさんつまっているお気に入りのサイト」となったオウンドメディアには、どんな役割が期待されるのでしょうか。
オウンドメディアを通して商品や企業へ辿りついてもらう
オウンドメディアを通して情報の発信元である企業を認知してもらい、オウンドメディアで得たユーザーの信用や信頼を企業へと向けてもらいます。「こんなに役立つ情報が載っているサイトは〇〇企業のものだったのね!どんな企業かしら?」と企業そのものに興味をもってもらい、商品やサービスの認知や購買につなげていくのです。
現代では「この商品がおすすめです!買ってください!」と宣伝されるだけでは消費者は動きません。人間は「自分で納得して選んだ商品」を買いたいもの。どうぞといわれるのではなく、自らが根拠をもってその商品を選び、買いたいのです。オウンドメディアの役割は、ユーザーがその企業の商品を「自ら納得して選んだ」という道のりを提供することにあります。
オウンドメディアの強み
自社のサイトやブログは資産になる
例えばペイドメディアである広告は、お金を払ってバナー広告などを露出させますが、長い期間ユーザーに見てもらうためにはお金を払い続けて広告を載せ続ける必要があります。
オウンドメディアは自社サイトですから広告費は必要なく、さまざまな記事を積み重ねていくことでその企業の消えない資産となります。
まだ商品やその企業を知らない「潜在顧客」にアプローチできる
ユーザーにとって有用な情報がたくさん載ったオウンドメディアでは、企業や商品の存在を知ってもらうきっかけがつくれます。
ユーザーが思わず人にシェアしたくなるようなコンテンツ作りが成功すれば、その噂はSNSなどを通してどんどん広まり、広告費不要で商品や企業の売り込みへつなげていくことも出来ます。
「見込み顧客」の背中をひと押しできる
既に名の知られた企業がオウンドメディアを運営する理由の多くは、商品やその企業は知っているけれど購入には至っていない「見込み顧客」を購入まで促すためでしょう。ユーザーに選ばれるには、存在を知ってもらうだけでは足りません。
オウンドメディアを通してユーザーが欲しい情報を発信し信用や信頼を得ること、また一貫性のあるコンテンツを提供し続けることでその企業ブランドの方向性や理念を理解してもらう「ブランディング」がユーザーの心を動かします。
ユーザーと直接やり取りができることもあり、次のコンテンツや商品開発に役立てられる
自社サイトやブログ上でユーザーのコメントなどを通して直接やりとりができることもあります。
「こんな商品を開発してほしい!」「この商品のここを改善してほしい」など、企業にとって有益な情報が得られるうえ、ユーザーの声に応えていくことで信頼関係も生まれます。
オウンドメディアを通して企業のファンを増やすことができれば、商品のリピーターなどその企業を贔屓にする「ロイヤルカスタマー」を生み出すことも可能です。
オウンドメディアの弱み
継続した有用なコンテンツ(記事やその内容)を配信し続けるのに時間や労力、金銭的な負担がある
オウンドメディアは長期的な施策であり、ユーザーを満足させ続けるコンテンツを更新頻度を下げずに発信していく必要があります。 ただ何かしらの記事を書けばいいわけではなく、質の高い記事を更新し続けなければユーザーはすぐに離れてしまいます。
自社で記事を書き続けるのか、外部に発注するのかを選択することもあり、時間や労力、発注時に伴う金銭的な負担も少なくはありません。
ユーザーが企業の商品の購入に至るまで長い時間を要するため、成果をすぐには感じられない
広告などのペイドメディアは即効性が武器であり、ユーザーに瞬間的に商品を売り込むことができます。その点オウンドメディアは長い時間をかけてユーザーの信用や信頼を得る必要があるため、すぐには結果がでません。
ですが広告などのペイドメディアと有益なコンテンツがたくさんあるオウンドメディアをかけ合わせれば、より効果が期待できます。
オウンドメディアはコンテンツや顧客をゆっくり育てるかわりに、成功すれば効果は絶大です。モノの選択肢が無数にある現代においては、長期的なアプローチ方法も必要だといえるでしょう。
オウンドメディアの事例
ニキペディア
こちらのサイトは、ニキビ用スキンケア用品で有名なザ・プロアクティブカンパニー株式会社のオウンドメディアです。
ニキビの原因や予防方法、ケア用品の紹介などニキビに悩まされているユーザーにとって気になる情報が満載のサイトです。自社製品を贔屓した記事にはなっておらず、他社製品も同様に紹介しています。この姿勢がかえってファンを増やす要因のひとつになっていますね。
くらしの良品研究所
シンプルなデザインと実用性から数多くのヒット商品を生み出している「無印良品」を運営する、株式会社良品計画のオウンドメディアです。
衣類や食品、生活雑貨などについてのコラムやくらし方を考える記事など、多くのユーザーの共感を得るサイトになっています。
また、サイト内ではくらしの定番品である靴下やタオルなどの見直しとして、ユーザーから得たアンケートの結果を取り入れた商品開発を紹介するプロジェクトがあります。さらに、ユーザーから商品のリクエストを受け付けており、実際にユーザーの声から開発された商品が多数あります。
オウンドメディアを活かしてユーザーと直接やり取りをしてファンを増やすほか、コラムなどから企業の商品につながる考え方やブランドイメージがよく伝わる成功例となっています。
オウンドメディアライターの報酬相場
オウンドメディアライターの募集はどんなものがあるのでしょうか?
- 専門性が低い記事 1記事1500文字程度:2,000~3,000円
専門性が高い記事 1記事1500文字程度:4,000~6,000円
経験が長いライターや取材記事 1記事1500文字程度:10,000~30,000円
名の知れたライターなど 1記事1500文字程度:数万円~ - 1記事1500~2500文字:5,000円
文字単価で考えると最低でも1.3円以上です。スキルが上がり、経験と実績を積むほど報酬もぐんぐんアップしていきます。また、オウンドメディアのライター募集では1記事ずつ多数のライターに依頼することはあまりありません。
オウンドメディアの成功には、ユーザー獲得ができるライターが必要ですから、信用のおけるライターに長期的に依頼をするケースが多いようです。
オウンドメディアライターに求められるスキル
オウンドメディアはユーザー満足度の高い記事を継続して更新し続ける必要があります。
ではユーザー満足度の高い記事をかくオウンドメディアライターに必要なスキルとは何でしょうか。正しい日本語やわかりやすい文章が書けること、誤字脱字がなく締め切りも厳守できることを前提に紹介します。
- ペルソナに寄り添った原稿が書ける
- SEO対策の知識と実践スキルがある
- 月にライティングできる記事の数が多い
- その企業のジャンルに関する知識がある
資格は必要ありませんが、ユーザーの心をつかむわかりやすくおもしろい(”愉快”というよりは”興味深い”という意味)記事をライティングできること、検索上位に記事が表示されるよう、SEO対策を結果に出せる人材を企業は必要としています。
また、オウンドメディアでは記事の更新速度も重要になってきます。そのため月に多くの原稿をあげられるライターが重宝されます。
ライターステーションではオウンドメディアライターを募集しています
ライターステーションではさまざまなジャンルの案件を取り扱っており、継続した依頼を受けることが可能です。
オウンドメディアライターになりたいけど、まだスキルが足りない…と考えているWebライターさんも諦めなくて大丈夫。もちろん自分自身で本などを用いて勉強することも大切ですが、ライターステーションでは未経験者にも親切に指導・対応してくれるのでライティングの経験を積みながら成長できます。
オウンドメディアライターは、ユーザーを満足させる記事を書きながら企業のファンを増やし、企業も自分も成長するやりがいのある仕事です。
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