業界ライター

文字起こしってどんな仕事?文字起こしライターとして稼ぐために必要なスキルとは

文字起こしライターとは、音声データを文字に書き起こす仕事をするライターです。例えば取材の録音されたデータなど、まだ文字になっていない情報を聞き取ると同時にタイピングをして文字化させます。
もともとは「速記」からきたものであり、速記は特定の符号を使用し演説や談話の音声をすばやく書きとるものでした。

現在では録音にICレコーダーやスマホの録音機能を使用して音声を保存していますが、以前はカセットテープを使用していたことから、文字起こしライターは「テープライター」とも呼ばれています。

文字起こしライターの仕事内容

文字起こしライターの仕事は「音声を文字に書き起こすこと」ですが、音声データにはどのようなものがあるのでしょうか。
インタビューや演説、談話や会議の他にも株主総会などの音声データを文字に起こす案件が多くあります。
文字起こしライターの仕事は、その場にいなければ音や映像でしか内容がわからないものを、他者に正確に伝えるために文字に起こすことで情報を広める役割をもっています。

文字起こしの3ステップ

素起こし

まず、音声を正確に聞き取りそのまま文字に起こします。そのままというのは、音声データの人物が話す「あー、えーとですね」など、意味をもたない言葉もそのまま文字として起こします。記事にするときには取り除くべき言葉も、まずはすべて文字にします。

ケバ取り

素起こしでそのまま文字にした「あー」「えーと」などの意味をもたない言葉を取り除きます。意味をもつ言葉だけが残されるため、余計な言葉がなくすっきりした文章になります。

整文

ケバ取りしてすっきりした文章を、記事の読み手にわかりやすいように整えます。話し手のしゃべり言葉ではなく、文章に適している書き言葉を使い「文語体」にします。この作業によって意味が伝わりやすい文章になります。

人間が話す言葉を文字で目にするまでに、この3ステップなしには正確でわかりやすい伝達ができません。 話し言葉を正確に聞き取り、意味合いを変えずにわかりやすく文章を整えることで、多数の人間に情報を共有できるようになるのです。

文字起こしライターの報酬相場

実際に募集がある、文字起こしライターの案件と報酬例です。

  • 【案件内容】社長インタビューの書き起こし(ケバ取りまで)
    【音声時間】90分間
    【報酬】7,000円
  • 【案件内容】インタビューの書き起こし(ケバ取りまで)
    【音声時間】46分間
    【報酬】10分あたり700円(約3,220円)
  • 【案件内容】医師へのインタビューの書き起こし(ケバ取りまで)
    【音声時間】66分
    【報酬】5,280円

音声データの1分間にどれだけの言葉がつめこまれているかにもよりますが、1分あたり70円~80円ほどの報酬のようです。

30分間の文字起こしにプロでも3~4時間はかかる

文字起こしの仕事は、たった30分間の音声データを文字に起こすのに、プロでも3~4時間かかるといわれています。単純計算で、1時間作業をしてたった10分間の音声データしか文字に起こせないのです。10分間といえども音声データの中には膨大な単語や言葉が入っていますから、決して遅いということではありません。
文字起こしの初心者では30分間の音声の文字起こしに5日近くかかった、なんて声もあります。

経験と実績を積み、報酬アップを狙おう

音声データ1分間あたり70~80円の報酬計算では、30分間の音声データの文字起こしの案件では2,100円~2,400円の報酬です。 この案件に3時間を必要とすれば、時給は700円から800円です。
もちろん経験を積めばもっと早く1案件をこなせます。最初の頃はあまり高収入は望めませんが、経験や実績を積むにつれて文字起こしのスキルもアップし、1分間200円程の高報酬の案件を任されるなど時給1,000円以上の文字起こしスピードで収入アップを目指せます。

文字起こしライターに必要なスキル

文字起こしライターの仕事は楽ではないと聞きます。聞こえた言葉をパソコンで文字にするだけだと考えていたら、それは大間違いです。
聞き取りにくい声を聞き取り、またその声が誰のものであるのか判断し、文字にするときにはどの漢字をつかうのか理解していなければなりません。
文字起こしライターには聞き取りとタイピングのスキル、そして意味を損なわずに文字から文章にする国語力と集中力が必要です。ここでは文字起こしライターに必要なスキルについて紹介します。

音声を聞き洩らさない

文字起こしをする音声データを聞いていて、まず困るのが「聞き取れない」こと。音声データにノイズが入っていることもあります。また、話し手の声が小さい・早口である・滑舌が良くないと全ての言葉を正確に聞き取るのに苦労します。
文字に起こされることを意識してはっきり話すアナウンサーのような話し手はほとんどいませんので聞き取るスキルは重要になります。

さらに、音声データには複数の人物の声が入っていることがほとんどです。インタビュー対象者とインタビュアーの二人の声だけであればまだましですが、会議などの複数人の音声が入ったデータの文字起こしは、すべての言葉を聞き取るだけではなく、重なった複数人の声を聞き分ることも必要です。
音を文字にするということは、簡単なようでいてとても神経を使う仕事だということです。

タイピングスキルなくしては仕事にならない

文字起こしを効率よくこなすためには、タイピングスキルが重要です。文字起こしライターの募集案件でもタイピングスキルは必須になっています。
文字起こしでは音声を聞き取りながら同時にタイピングをしなければなりませんが、パソコンのキーボードを見ずにすらすらタイピングできる「タッチタイピング(ブラインドタッチ)」のスキルを身につけましょう。
Webライティングのほとんどは文章を考えながらタイピングをする仕事であり、脳と目、指を使用してライティングをします。ですが文字起こしライターはそれに加えて「耳」もフルに使います。聞き取りづらい音声を聞き分けながらタイピングをするので、キーボードと画面を交互に確認しながらタイピングをしていては時間がかかり過ぎてしまいます。

専門用語を文字に起こせる

インタビューの話し手が専門用語の多い職業など、普段私たちが耳にしない言葉が飛びかう音声データも、正確に文字に起こすことが必要です。

例えば、音声データで医師が話した病名「ホウカシキエン」は正しく文字に起こすと「蜂窩織炎」、「カンジクカンセツカイセンイコテイ」は「環軸関節回旋位固定」です。聞いたこともない専門用語の漢字などは、聞き取ってから調べる、の繰り返しになることも。
さまざまな専門用語や難しい言葉を知識として取り入れておくことはさすがに不可能ですから、音声データでわからない言葉があるときはインターネット検索等で単語を調べ、漢字も正確に文字に起こさなければなりません。
また、パソコンの予測変換機能でも該当の変換が出ない場合、パソコンの辞書登録をしておくことで次に変換するときにはスムーズにタイピングができます。

聞き取ったコトバを正しく変換する国語力が必要

音声データをそのまま文字にする素起こしでは、聞き取りの段階ではまだ「コトバ」の状態です。「ウツ」と聞き取ったコトバが「打つ」なのか「撃つ」か、それとも「鬱」か、文脈から判断しなければなりません。
また、似ている地名の例として「多摩川」と「神奈川」、「金沢」は聞き分けにくく、前後の会話の内容から判断する必要があります。

文字起こしの効率を上げる便利なツールを紹介

音声の聞き取りを快適に

文字起こしライターは、1つの音声データの聞き取りに多くの時間を費やします。できるだけ外部の音を遮断するには密閉式のヘッドホンの使用がおすすめ。耳が痛くなりにくく、重くないヘッドホンを選びましょう。

SONY 密閉型スタジオモニターヘッドホン MDR-CD900ST
16,010円 https://www.amazon.co.jp/dp/B000UPEJCU/ref=cm_sw_r_em_apa_i_eev8BbE7DCW2T

数多くのアーティストがレコーディングスタジオで愛用しているプロフェッショナル使用のヘッドホン。
価格は高めですが、それだけの価値があると高評価を得ています。
原音イメージそのままに、ピュアな音質を実現させているため、音声データの聞き取りにも適しています。また、ノイズに紛れていた音声も聞き取れるほどの性能をもち、文字起こしライターにピッタリのヘッドホンです。
文字起こしライターとして仕事に慣れてきた頃に、文字起こしの作業効率アップを狙ってこのヘッドホンを使用してみましょう。

テープ起こしプレーヤー
https://www.asca-voitex.jp/news/1709

書き起こしサービスのプロ、株式会社アスカ21がつくった文字起こし専用のサウンドプレーヤーです。MP3 / WAV / AVI / AAC / FLAC / WMA などの音声フォーマットに対応しています。
音声データのサウンドをクリアにする・聞き取りにくい部分をゆっくり再生する・聞き取れなかった箇所を繰り返し再生する、などといった作業は1つの音声データの聞き取りで何度も繰り返される作業です。この作業をキーボードですべて操作できるのが最大のポイント。
キーボードで操作できるということはタイピング中にキーボードから手を離さなくて良いということですから、作業効率がぐんとアップします。

文字起こしのスキルを上げる

文字起こし技能テスト
https://mojiokoshi.org/

文字起こしライターとしてスキルアップに有効なのが、この文字起こし技能テスト。事前に申し込みをし、受験料5,400円がかかります。受験会場は自宅。使い慣れた自分のパソコンでおこないます。内容は、「知識編」と「実技編」に分かれ、1000点満点で採点。得点はクライアントへのアピールにもつかえます。
901点以上のスコアでスペシャリストとして認定され、一般社団法人文字起こし活用推進協議会の正会員企業へ紹介してもらえる特典付きです。

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toma。

Blogger : toma。

30代主婦ライター。一児の母。 平日昼間は長年勤めている飲食店で教育担当マネージャーとして勤務。 誰にでもわかりやすい、心をつかむ面白い文章を日々研究中。 得意分野は「美容」「ダイエット」。「心理学」に興味があり、勉強中。